月別: 2017年5月

農業の未来


農業ソリューションはまだ始まったばかりの分野なので、まだ研究中で実用段階にない技術もたくさんあります。将来的にコンピューターでの制御や管理は今後さらに正確になり、ベテラン農家のノウハウを数値化し再現できるようになっていくでしょう。こんな農作物を作るためにはこのような育て方をすれば良い、というのも農業ソリューションの進化によってわかってくるかもしれません。

農業が難しく辛いものでなくなれば、若い世代からも農業の担い手として手を挙げる人が出て来るはずです。現在でも農業ソリューションを導入して農業に新規参入している例はあるので、それがうまく行けば農業界の追い風になります。

今後確実に起こるのは、育てやすく味の良い品種への改良です。現在食用として市場に出回っている農作物のほとんどが、病気に強く味の良い品種を目指して改良されたものです。農業ソリューションを手がけている企業の多くは、効率よく利益が出せる農作物の品種改良に取り組んでいます。

今までのような自然相手の手探りでの品種改良ではなく、科学的根拠のある効率的な品種改良によって、新たな品種が次々と誕生するのは間違いないでしょう。その一方で伝統的な農作物や希少な品種をそのまま残すという取り組みも行われるはずです。


最先端の農業


日本の農業の窮地を救うために、最先端の技術を投入しているケースもあります。ビニールハウスを使った温室で温度や湿度の管理をするというような栽培方法は以前からありましたが、さらにそれを進化させた技術も導入されています。

今までであれば温度や湿度は人間が今までの経験などを元に手動で設定するものでしたが、最先端の技術ではデータを計測し記録してある過去のデータと照らし合わせ、自動的に適した温度や湿度に調節することが可能です。自動で行えることはもちろん、今まで経験に基づくノウハウで行っていた部分をコンピューターが担うことで、未経験者が新規参入しやすくなり、結果が出るまでの年数も短くなります。

収穫した農作物の選別や出荷のための箱詰めなど、本来ならたくさんの人手が必要な部分の作業をコンピューターや機械が担当することで、人手不足の農家を存続させるだけでなく人件費を削減し利益を増やすことにも成功しています。これらはほんの一例ですが、すでに様々なところで農業ソリューションによる成果は出ています。また単純な農家の利益だけではなく、環境に対する配慮や農薬の消費者への影響などに対しての農業ソリューションも行われています。


農業の現状


日本の農業にはたくさんの課題があります。最も深刻なのが農業の担い手不足です。現在農業を行っている場所の中には、過疎化が進んでいる地域もたくさんあります。農業は人手が必要なので、一家総出で作業をするというのが一般的でしたが、少子化や都市部への若者の流出などにより農家の高齢化が進んでいます。

跡継ぎがいなかったり働き手が不足している農家の数は年々増加しています。しかし農家以外の若者が新たに参入するには、土地や経験などたくさんの障害があります。

もう一つの大きな問題が天候や自然災害による収穫量のばらつきです。毎年野菜の相場は大きく変わり、不作であれば高くて売れず、豊作であれば安くなりすぎて利益が出ないという問題が出てきます。量だけでなく大きさや形などでも値段が変わってしまうため、今年は小さい物ばかりで予測していた収益が得られなかったということもあります。イノシシやシカなどの野生動物による被害も毎年出ていて、農家にとっては死活問題です。

そもそも農家というのは、天候に恵まれ土地や人手が十分にある状態であっても、そこまで儲かる職業ではありません。そのためプラスの貯金が難しく、マイナスばかり積み重なってしまうという農家も少なくないのです。海外から輸入された安い農作物に押され、どんどん状況は悪くなるばかりです。